リスクを取るということ

ということで、先週は3日間、ボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)に参加してきました。
ご存知の方もたくさんいると思いますが、ボストンキャリアフォーラムというのは、英語・日本語の話せる学生を対象としたルクルーティングイベントで、1万人の学生と200社が参加する巨大なイベントです。MBA生も2年生はフルタイムジョブ、1年生は夏のインターンのオファーを取るためにここで頑張るのです。

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結果としては、色々な発見があって、参加してよかったなと。まず大きな発見としては、やはり向いてねーと。スーツ着て、就活するというのは基本的に合わないんだなということを今更ながら再確認。そして、2日目くらいからは場違い感が半端無くて、その分だけ何をしにここに居るんだろうということにきたのだろうと色々考えながら、若干落ち込みつつ、このタイミングで初心に戻れる機会があったことをありがたく感じました。


閑話休題
今日は、シリコンバレーでモノ作りベンチャーをやっている日本のスタートアップと話をする機会がありました。ひょんなことから、この会社の立ち上げメンバーとは古い知り合いだったので友達との再会という形で時間をもらいました。少ないメンバーですが、夢に向かって真剣に世界をよくしようと思っている人達と話をするのはやはり楽しい。話を聞けば聞くほど、胸の高まりが止まらない。なんとか力になれないかと色々と考えてしまいました。

なぜボスキャリで落ち込んだんだろう、と考えた時に、やっぱり好きな事に向かって遠回りしているというのが本能的にあったのだろうなと。次のキャリアを考えるときに、場所とかサラリーとかポジションとか考えてしまうことは事実なのですが、結局はドキドキしないことはやりたくないんですよね。そして、何にドキドキするのかって考えた時にやっぱり条件があって、1.日本の素晴らしいモノ・サービスを売りつける、2. 新興国とかシリコンバレーで見られるギラギラした急成長感、という2つが自分の中で大きいことなのかなと思いました。そして、この1と2を人の作ったプラットフォームでやるのではなくて、自分で産み出せれば最高だなと。


2010年の元旦の日経新聞の社説を今でも覚えています。確かその記事は、1949年までに生まれたベイビーブーマーが60歳を迎えるということについてのこと。そこでは、今の60代の人たちは国に払った税金と国から受け取る健康保険や年金のメリットを比較すると+4,000万円。一方、今の20代(当時は20代でした)は、その数字が-2,000万円だそうです。(データは精査していないけど、感覚的にはなんとなくぴったりくる数字な気がします。)こういう視点で考えた時に、2,000万円を国に払うというのも一つの立派な決断だとは思うけど、MBAに2,000万投資するのも悪くないなと思いました。よく、MBAに私費で来たことに対して、リスク取りましたねー、というコメントをもらうことがあります。この文脈では、リスクというのは資金のことを指すことが多いのですが、前述のような視点でものごと考えると、どちらがリスク取ったのかってわからなくなります。自分としては、特に「リスクをとった」なんて思ってないんです。ただ、少なくとも言えるのは、受け身でどうなるかを見守るのではなく、自分で決めたということについてはもの凄く満足はできています。


結局何がいいたいかというと、ぐちゃぐちゃ言わず、本能に従ってドキドキする好きなことをやるしか無いというのが単純極まりない結論なんですよね。簡単そうに見えて、これがなかなか大変。なんだかんだ理由を付けて早めにかつ楽に結論だせる方に流れようとする自分がいるのですが、そういう自分を垣間見て、うげ、って思う機会を与えてくれたイベントでした。この後に及んでは、ベタな引用ですがSteve Jobsが言ってたみたいに、他人の価値観や考えに無駄な時間を使うほど人生は長くねーんだよ、ということを思い出し、ドキドキしないことはもうしないと選手宣誓した上で、グデグデに酒飲んでもう眠いので寝ます。